性病(性病科)
性病とは、性的な行為によって感染する病気のことをいいます。
性的な行為には、男性と女性の性交だけでなく、オーラル(口の内)などによるセックスなどの性行為も含んでいます。
英語では、Sexually Transmitted Diseaseと表記されるため、STDとも呼ばれています。
性病科とは、性病を診察する科目で、現在では、性感染症内科が正式な名称になります。
性感染症内科のみ標榜しているクリニックや病院は少なく、男性を主に診療している場合は泌尿器科、女性を主に診療している場合は、産婦人科、婦人科と一緒に標榜されていることが多いです。
保険診療と自由診療(保険適応外)をおこなっているクリニックと自由診療(保険適応外)のみおこなっているクリニックがあります。
自覚症状もないこともあり、性病に感染したことに気づかないままパートナー等に移し、診断が遅れる可能性もあります。
潜伏期間もあるため、感染経路に心当たりがないケースもあります。
感染していた場合は、パートナーも検査してチェックする必要があります。早期発見および早期治療が大切です。
性病(性病科)
種類
●クラミジア性尿道炎(男性)
クラミジア性尿道炎は、尿道にクラミジアが感染することにより発症します。排尿痛、排尿時違和感、尿道から膿などの症状があります。尿検査(クラミジアPCR検査)をおこない、抗生物質(内服)で治療します。
●クラミジア性子宮頚管炎(女性)
クラミジア性子宮頚管炎は、子宮頚部にクラミジアが感染することにより発症します。綿棒で子宮の入り口を擦る検査(クラミジアPCR検査)をおこない、抗生物質(内服)で治療します。
●咽頭クラミジア
咽頭クラミジアは、咽頭にクラミジアが感染することにより発症します。うがい検査(淋菌PCR検査)をおこない、抗生物質(内服)で治療します。
●淋菌性尿道炎(男性)
淋菌性尿道炎は、男性の尿道に淋菌が感染することにより発症します。排尿痛、排尿時の灼熱感、尿道から膿などの症状があります。尿検査(淋菌PCR検査)をおこない、抗生物質(内服、点滴、筋注)で治療します。
●淋菌性子宮頚管炎(女性)
淋菌性子宮頚管炎は、女性の子宮頚部に淋菌が感染することにより発症します。綿棒で子宮の入り口を擦る検査(淋菌PCR検査)をおこない、抗生物質(内服、点滴)で治療します。
●咽頭淋病
咽頭淋病は、咽頭に淋菌が感染することにより発症します。うがい検査(淋菌PCR検査)をおこない、抗生物質(内服、点滴)で治療します。
●尿道炎(男性)
尿道炎は、男性の尿道に病原体が感染することにより発症します。尿検査(クラミジア、淋菌)をおこない、抗生物質で治療します。
●尖圭コンジローマ
尖圭コンジローマは、粘膜や皮膚にヒトパピローマウイルスが感染することにより発症します。男性なら亀頭や包皮に、女性なら外陰部や膣に、乳頭状や顆粒状のイボができます。液体窒素による冷凍凝固法や塗り薬で治療します。
●梅毒
梅毒は、粘膜や傷口に梅毒トレポネーマが感染することにより発症します。血液検査をおこない、抗生物質(内服)で治療します。
●ヘルペス
ヘルペスは、粘膜や皮膚にヘルペスウイルスが感染することにより発症します。抗ウイルス薬(内服)で治療します。
・その他
毛じらみ、B型肝炎、C型肝炎、HIV
症状
●排尿時の尿道の痛み・違和感・かゆみ・尿道から膿が出る
クラミジア性尿道炎、淋菌性尿道炎、尿道炎などの病気が疑われます。
●サオの部分の痛み・かゆみ・赤み・びらん(ただれ)・水ぶくれ・口内炎のようなぶつぶつ・潰瘍・臭い
亀頭包皮炎(細菌・カンジダ)、ヘルペス、梅毒などの病気が疑われます。
●喉の痛み・違和感
風邪、咽頭クラミジア、咽頭淋病、扁桃炎などの病気が疑われます。それ以外にも上気道へのウイルスや細菌感染の場合もあります。
●陰部のできもの・ぶつぶつ
尖圭コンジローマ、包皮腺、フォアダイス、真珠腫様小丘疹などの病気(生理的変化含む)が疑われます。
上記の症状があるかないか、セルフチェックしてもみてもいいでしょう。
潜伏期間
病気の種類によって潜伏期間の目安は異なります。あくまで目安であり、無症状のこともあります。
検査
病気の種類によって検査の方法は異なります。尿検査や血液検査などをおこないます。
治療法
原因により治療法も異なります。細菌が原因であれば、抗生物質の内服等をおこないます。
自然治癒を期待して未治療で放置すると、病気を進行させることになります。
性病を疑わせる症状があり、何科にかかっていいかわからない場合は、男性は、泌尿器科、性病科、女性は産婦人科、婦人科、性病科におかかりください。
予防
コンドームを使用することにより、予防することができます。
当院泌尿器科(性病科)の診療内容
新宿駅前クリニックの泌尿器科(性病科)では、「性病」検査および治療を、保険診療または自由診療でおこなっています。
保険診療であれば、診察代や検査代だけでなく、薬代も自己負担は1割から3割になります。
事情があって保険証を使いたくない場合にも、自費で性病の診察と治療を受けることが可能です。
検査結果はネットで確認することができます。検査結果のために再度来院する必要がありません。
なお、女性の陰部クラミジア・淋病・ヘルペス・コンジローマについては、対応していません。産婦人科、婦人科などにおかかりください。