亀頭包皮炎
亀頭包皮炎とは、男性の亀頭や包皮に、細菌やカンジダが感染して炎症を起こす病気です。
原因により、細菌性亀頭包皮炎とカンジダ性亀頭包皮炎に分けることができます。
炎症の部位が亀頭のみなら亀頭炎、包皮のみなら包皮炎とも呼ばれています。
大人だけでなく、子供にも起こりやすい病気です。
亀頭包皮炎
【目次】亀頭包皮炎
原因 | 症状 | 検査 | 検査費用(保険診療) | 治療法 |
治療費用(保険診療) | 注意点 | 当院泌尿器科の診療内容 |
原因
患部にブドウ球菌や腸球菌などの細菌や、カンジダなどの真菌(カビの菌)が、亀頭や包皮に付着して繁殖することが原因で起こります。
混合感染していることも
細菌だけもしくはカンジダだけでなく、細菌とカンジダ両方が混合感染している場合もあります。
糖尿病をお持ちだと、糖が含まれる尿が亀頭や包皮に付着して亀頭包皮炎を悪化させます。
症状
亀頭、陰茎、包皮は、粘膜の表面に、赤み・びらん・亀裂・かゆみ・皮むけ・痛み・膿などの症状があります。
細菌性亀頭包皮炎
細菌が原因ですと、比較的炎症が強く赤みが強い傾向にあります。ひどい場合、包皮がむくみ腫れ上がってしまうこともあります。
カンジダ性亀頭包皮炎
赤みや皮むけがあります。白色や黄色のカスが溜まり、魚が腐ったような嫌な臭いがすることもあります。
検査
原因となる菌を特定するために、皮膚や粘膜表面を綿棒で擦り培養します。 培養検査をすると、1種類だけでなく、2種類、3種類の細菌が検出することがあります。細菌が薬に対して耐性を持っているか持っていない調べる薬剤感受性検査をおこなうこともあります。
検査結果はインターネット上で、確認することができます。
検査費用(保険診療)
診察代と細菌培養検査代で、合計2500円前後になります。
治療法
細菌性亀頭包皮炎が疑われる場合
抗生物質の塗り薬で治療を開始します。炎症を抑えるため、弱いステロイドを混合することがあります。
亀裂、びらんなど炎症が強い場合には、抗生物質の飲み薬を併用することもあります。
カンジダ性亀頭包皮炎が疑われる場合
抗真菌薬の塗り薬で、治療を開始します。炎症を抑えるため、弱いステロイドを混合することがあります。
・何科にかかればいいのか?
泌尿器科、皮膚科におかかりください。
治りにくい亀頭包皮炎
治療開始すると、すぐに良くなることが多いのですが、市販の薬や他の皮膚科や泌尿器科で処方された薬でいまいち治らず、当院にご来院されるケースも少なくありません。
ドラッグストアで購入、他院で処方された薬があれば、薬の実物や薬剤名のメモお持ちいただけますと、治療の参考になります。
薬の合う合わないも個人差がありますので、治療開始しても改善が乏しい場合は、薬を変更します。
治療費用(保険診療)
1週間分の薬代として、1000円前後になります。
注意点
亀頭包皮炎になる要因として、最も頻度が高いのは患部の洗いすぎです。
何らかの原因で赤みやかゆみが出てきたことで、「もっと清潔にしなくてはいけない」とボディーソープなどで洗いすぎてしまうケースが多く見られます。
綺麗にするために洗いすぎて逆効果になることがあり、自然に治る程度の炎症が、刺激によって悪化してしまうのです。
粘膜にも、その下の組織を守るために必要な脂分があります。ボディーソープで洗いすぎると、その必要な脂分がなくなり、傷つきやすくなってしまいます。
ボディーソープは皮膚を洗うためのものなので、粘膜に使うには刺激が強すぎてしまいます。シャワーのお湯で、表面の汚れやカス(あか)を軽く洗い流す程度で十分です。
それ以外にも、真性包茎や仮性包茎のため包皮が物理的に切れてしまう、下着や薬剤のかぶれ、高温多湿の環境による蒸れ、異性との交渉による物理的刺激、糖尿病、睡眠不足による免疫力低下などの要因があります。
当院泌尿器科の診療内容
新宿駅前クリニックの泌尿器科では、「亀頭包皮炎」の検査、抗生物質や抗真菌薬の塗り薬による治療を保険診療でおこなっております。
当院では亀頭包皮炎の原因となる、細菌やカンジダの培養検査もおこなっています。
自分で治すためにドラッグストアで抗真菌薬の市販薬(軟膏)を購入して使用しても、なかなか治らない、他院の皮膚科や泌尿器科でなかなか治らないために、当院へご受診される方も少なくありません。
大人だけでなく、子供にも起こりやすい病気ですが、当院では、大人に特化して診療しています。
検査結果はインターネット上で、確認することができます。