陰嚢湿疹
陰嚢(いんのう)とは、陰部の嚢(ふくろ)という意味があり、睾丸を覆っていることから金玉袋(きんたまぶくろ)とも呼ばれています。
湿疹とは、皮膚の表面に起こる炎症の総称で、陰嚢に湿疹ができると、陰嚢湿疹(いんのうしっしん)となります。
原因
湿疹が起こりやすい環境が影響します。
汗をかきやすく蒸れやすい夏だけでなく、乾燥しやすい冬にも生じやすく、乾燥肌やアトピー性皮膚炎の方にも起こりやすいです。
細菌やウイルスが原因ではなく、性病でもありませんので、他の人にうつることはありません。
水虫(いんきんたむし)が原因となることは、あまりありません。
症状
皮膚の表面が赤み、カサカサ、パリパリとなり、チクチク、違和感やかゆみを感じます。
掻いてしまうとジュクジュクしてただれやかさぶたとなり、パンツにも汚れが付着します。
爪でひっかくなどして傷ができると痛みを感じることもあります。
掻くと気持ちがいいので、余計に掻いてしまい悪化してしまうこともあり、悪循環を断ち切る必要があります。
慢性化すると皮膚が厚くコワゴワして、少し硬くなります。
痒くて夜に眠れなくなり日常生活や仕事にも影響を及ぼすこともあります。
診断
問診、視診、触診で診断します。
治療法
皮膚の状態に合わせて、ステロイドの外用薬で治療します。陰部の皮膚はステロイドの吸収が良いので、弱めのランクを選択します。
ドラッグストアで販売されている市販薬でなかなか治らずに、病院を受診される方も少なくありません。
注意点
陰嚢を清潔にしなくてはいけないと考え、ボディーソープなどでゴシゴシ洗うのは控えてください。
デリケートゾーンであり、皮膚が薄く身体の皮膚向けに作られたボディーソープでは、必要な脂分が取れ過ぎてしまい、炎症を起こしやすい状態になりますので、荒れている状態であれば水洗いで十分です。
下着も刺激が少なく通気性の良いトランクス等がおすすめです。
かゆみが強く熱を持っているようなら、軽く冷やすことも有効です。
血行をよくするアルコールや刺激物を含む食べ物も控えてください。
当院泌尿器科の診療内容
新宿駅前クリニック泌尿器科では、陰嚢湿疹の診断、治療を保険診療でおこなっています。
皮膚の状態に合わせて、薬を調節しておりますので、市販薬で治りが良くない方もお気軽にご相談ください。