膀胱炎
膀胱炎とは、細菌が膀胱に感染して引き起こされる病気です。
膀胱炎は放置すると悪化し、進行すると命にかかわる腎盂腎炎になってしまう可能性があります。
注:膀胱炎には、急性膀胱炎・慢性膀胱炎、単純性膀胱炎・複雑性膀胱炎・非細菌性の間質性膀胱炎などの分類がありますが、本ページでは、膀胱炎の大部分を占める急性単純性膀胱炎を「膀胱炎」と表記しています。
膀胱炎
【目次】膀胱炎
原因 | 症状 | 検査 | 検査費用(保険診療) | 治療法 |
治療費用(保険診療) | 予防法 | 注意点 | 当院泌尿器科の診療内容 |
原因
大腸菌や腸球菌が尿道を通って、膀胱で炎症を起こすことにより発症します。
ストレスや睡眠不足により免疫力が低下することでかかりやすくなります。膀胱炎は性病ではありませんが、性交渉が原因で粘膜が傷つき、男性の性器に付着している細菌が膣、尿道、膀胱に付着してしまい、膀胱炎になってしまうことはあります。
20代から妊婦、更年期、高齢者まで幅広い年代の女性がかかります。男性は尿道の長いため、膀胱炎になりにくく、尿道炎にかかります。
症状
なりかけや初期では症状が軽いことも少なくありませんが、 排尿時の違和感・痛み、尿混濁、頻尿、血尿、下腹部痛などの症状があります。
・排尿時の違和感・痛み、下腹部痛
排尿時に下腹部や尿道付近に違和感・痛み・灼熱感を感じます。
・頻尿
尿意を感じる回数、トイレに行く回数が増加します。30分から1時間ごとに行きたくなる場合もあります。
・尿混濁
細菌が増殖し尿の粘膜で炎症を起こし、死んだ白血球や粘膜がはがれて尿が混濁します。
・血尿
膀胱の粘膜が炎症を起こし傷になると、目で見てもわかるほど尿が赤くなります。
検査
尿検査で診断します。尿採取から10分ほどで、迅速検査の結果が判明します。検査によって、尿中に血や白血球が混じっていないか確認します。感染が確認できた場合には、すぐに治療を開始します。
症状によっては菌の種類を確認したりどの抗生物質が効くのかを調べるために、尿内の細菌を培養する薬剤感受性検査をおこなうこともあります。
検査費用(保険診療)
細菌培養検査や薬剤感受性検査などをした場合は、2500円前後になります。
治療法
病気の原因となっている細菌を減らすため、抗生物質の飲み薬を使用します。
服用した薬に耐性がある場合、症状の改善がみられない、完治しないこともあります。そのような場合は、薬の種類を変更します。
ドラッグストアなどには漢方薬の成分などの市販薬もありますが、抗菌薬(抗生剤)は市販されていません。
自分なりの治し方として、水をがぶ飲みするなど試みる方もいらっしゃいますが、必ずしもそれで治るとは限りません。
・何科にかかればいいのか?
泌尿器科や婦人科におかかりください。内科でも診療しているクリニックもあります。
治療費用(保険診療)
1週間分の薬代で、1000円前後になります。
予防法
早く治すために、自分でできる膀胱炎の治し方・対処法としては、普段の生活から、体を冷やさず水分をしっかり取るようにしてください。
膀胱炎中にやってはいけないこととしては、お手洗いに行くことを我慢すると、尿が膀胱にたまって菌が繁殖しやすくなります。尿の量を増やしてこまめにお手洗いに行くことで、膀胱炎にかかりにくくなります。疲れや冷えも膀胱炎の悪化に繋がりますので、注意が必要です。
食事については、アルコールや刺激のある食べ物は控えるようにしてください。
再発しないためにも、日頃からの対策が大切です。
注意点
膀胱炎が悪化すると腎盂腎炎になることがあります。腎盂腎炎は、尿道の出口から細菌が腎盂に到達することで起こる病気です。通常、膀胱炎は発熱しませんが、腎盂腎炎は発熱し、腰が痛くなります。
背中や腰の痛み、発熱など、膀胱炎とは違うと感じる症状があった場合には、精密検査ができる総合病院泌尿器科などへすみやかに受診をしてください。
腎盂腎炎になってしまった場合、入院しなくてはいけなくなることがあります。
当院泌尿器科の診療内容
新宿駅前クリニックの泌尿器科では、「女性の膀胱炎」の検査と治療を、保険診療で実施しています。
膀胱炎が疑われる症状があれば、早めに泌尿器科を受診して治療開始する必要があります。